D No.5

とても暑い夏がやっと終わりを迎えましたね。少しの間は過ごしやすくなるので、気分も軽やかになります。私は冬が好みなので、これからも季節がとても嬉しくて仕方ありません。寒い中、暖かく着込んでいる方が何故か落ち着きます。

そういう意味では、夏は薄着しか選択肢がないので心理的に不安を覚えるのかもしれませんね。

暑さで抑えられていた食欲も次第に戻り、美味しさをゆっくりと楽しめる季節です。この歳になって、ようやく「食欲の秋」という意味に気づき始めました。

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食欲ではありませんが、今回はスペインのレヒオナル、ラ·グロリア·クバーナを楽しみました。

その名もD5。規格はパルタガスのD5と同じヴィトラです。

何故D No.5を踏襲したのかはわかりませんが、既存ヴィトラと並べるというのは面白い試みではないでしょうか。レヒオナルと言えば、独自ヴィトラという概念が打ち破られました。

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先月、手元に届いてから落ち着かせていたので、ちょうど良い頃合いという事と、プログを再開する環境が整ったので、ゆっくりとした時間を過ごすことに。

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LGCでは珍しいドレスボックス、落ち着いた模様で縁取りが。

実は9月に愛用していたラップトップが物理的に損壊してしまい、急いで新調したのですが、環境設定に時間が掛かってしまいました。9月と言えばアップルの発表時期で、タイミングよく新作を手にする事が出来ました。新OSであるMojaveの登場もあり、環境設定を詰めながら新OSに加わった機能も存分に楽しんでいます(今月の30日にも発表があるようなので少し心残りです)。

本音ではカメラを新調するために積み立てをしていたので、そんな最中にマシンを買い換えることは無念極まりないのですが、仕方ありません。。恨めしい気持ちとは裏腹に新しいマシンを使いやすく設定してゆけば行くほど、可愛く思えて仕方ありません。

その新しいマシンには外部ポートがUSB-TypeCが4つあるのみで、SDスロットがなくカメラの画像を取り込む事が出来なかったのです。ハブを使って多様な機器を接続できる事がUSB-TypeCのメリットなのですが、マシンの選択よりもハブの選択に時間が掛かりました。

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本題のラ·グロリア·クバーナ(以下LGC) D No.5です。2017の発表でリリースは2018中盤となりました。リング·ゲージ、長さ共にPartagas D No.5と同じです。

LGCのレギュラーはもちろん、レヒオナルもニス塗りキャビネットが定番でしたが、今回のD No.5はドレスボックスという点も新鮮です。

ドレスボックスの蓋を開けるとボックスアートが印刷された紙がシガーを覆っているのですが、大抵は普通の印刷です。その点、このボックスの印刷はエンボス加工がなされておりボックスアートに立体感を生み出しています。手が込んでいるので、最終的には切り離してフレームに入れると良い飾りになりそうな予感です。

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輝くゴールド色に目を奪われ、女神が纏っている衣装には艶かしさも感じます。エンボスが加わる事で天使にも躍動感が。

そしてシリアル番号ですが、生産量が50,000です。レヒオナルは大抵10,000以下で多くても8,000ぐらいでしょうか。思わず2度見してしまいました。最初は目が滑って5,000の読み違いかと思ったのですが、50,000です。文字通りゴマンと生産されている模様です。

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このボックスは明るめのラッパーでした。

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このようにPartagasのD No.5と揃えてくれると同時に楽しみたくなります。写真では同じような色合いに見えますが、Partagasの方がややダークなラッパーです。

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という事で同時に火を灯して比べてみました。この写真だとPartagasの方がダークな色合いというのが分かりやすいかもしれません。

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ラッパーの香りはどちらもウッディーでややスパイシーな香りで、どちらもしっかりと巻かれています。軽いドローで、LGCはややアンモニアの風味が感じられました。一方、Partagasはコクを感じる落ち着いたシガーリーフという印象です。

Partagasは安定のPartagas風味。スタートから密度の高い味わい。LGCは軽い喫味でややフローラルな香りも感じも。

パルタガスは変化がなく、LGCは突然ウッディに。

Partagasはジワリと芯が現れてくるのとは対照的にLGCはピュアさが高まり、透き通る味わいに変化。

Partagasがニコチン量を多めに感じる事に対してLGCは軽やかながらもどっしりと腰が据わっている感じですが、まだニコチンは感じません。

ボディに差し掛かると、いずれもウッディさが中心となり、LGCは加えて輪郭をスパイシーさが包み込んでいる印象も。

中盤ではPartagasにマロンのような甘みが加わりました。時折、どちらも同じ系統に感じることもあれば、個々の違いが明確に感じられることも。ただ纏まっているのはPartagasかもしれません。

フィニッシュの両者は明確な差があり、私の好みはPartagasです。どちらが良いかはそれぞれの感じ方があるかもしれませんが、この2本についてはPartagasが絵に描いたような葉巻だとすれば、LGCは軽い喫味で辛うじてタバコ感を保っているものの、やや力尽きた燃えかすのような味わいでした。灰の影響を強く受けている感じです。

味わいの纏まりと芳醇なリッチさはPartagas、透明感やクリアさはLGCという結果でした。

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今回はPartagasを喫い続けていたいという結果でしたが、LGCも別の個体だったら違う印象だったかもしれません。LGCの灰がスカスカだったのでボックスの残りに期待したいものです(時間の経過も含めて)。

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当初の予想では同じヴィトラという事もあり、然程の違いはなく似通った感想を持つものと考えていました。同時に試すとブレンドの違いやテイストの方向性がよく分かり面白かったです。

巻きの違いや個体差は当然つきものですし、ブランドが違うので味わいが異なる事は分かり舞うが、そのシガーリーフの味わいが歴然としていることを実感出来ました。1本づつ時間を置いて比べるよりも忙しなかった事は否めないもののD No.5という長さだったから出来たことかも知れません。このような比較遊びには最適のヴィトラではないでしょうか。

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今回は同じシェイプで異なるブレンドでしたが、反対の同じブレンドで異なるシェイプでの煙の違いをダヴィドフで試すのも一興ですね。

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