熟成された葉巻

手に入れても、崩す機会がなくそのままというのは結構あると思います。思い入れがあったり、純粋に姿を気に入っていたり、お気に入りがディスコンになったものなども、十人十色です。
私の場合もご多分に洩れず収集癖も手伝っていますが、煙にする前の時間をゆっくりと味わいたいな思う時にありがちです(長い年月で)。とはいうものの、崩すとあっという間に消えてしまうのですが。
屋外で何も考えずに煙を天へと届けることも、また少し向き合ってから楽しむのも醍醐味です。

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私にとって、今後じっくりと時間をかけて味わいたいその1つがこちらです。

Release: ~~~~~~~~~~~~~~~~~2011
Brand: ~~~~~~~~~~~~~~~~~~La Gloria Cubana (ラ・グロリア・クバーナ)
Edicion Regionales: ~~~~~~~~Belux (レヒオナル・ベルギー/ルクセンブルグ)
Type: ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~Belux No.1
Vitola: ~~~~~~~~~~~~~~~~~~Genios
Shape: ~~~~~~~~~~~~~~~~~~Robusto Extra
RG x Length: ~~~~~~~~~~~~~52 x 140 (5.5″)

 

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紙箱のステッカー

過去のレヒオナルの名称も、「とにかく1番!」と言うイメージを引き起こす、かっこいいもの揃いです。

Gloriosos       壮麗な、華々しい、 栄えある
Deliciosos     とにかく旨い
Triunfos         成功

とてもポジティブで、私には「なんでも1番」という印象のある名称たちなのですが、この手元にある”No.1″と言うのは、単刀直入すぎるほどストレートな印象です。これがNo.1だとしか言っていません。
メダイユ・ド’ールもNo.1からNo.4までありますが、そのNo.1とは意味合いの異なるNo.1ではないでしょうか。

「これまでさり気なく伝えてきたのにわからないのか?これでどうだ!」といった、もうヤケクソなニュアンスさえ感じさせられます。
(真意のほどはわかりませんが、そんな気がしました)
もとより、レヒオナルの名前はどうやって決まるのか興味深いです。やはりブランドのカラーとかがあって、沿う形でディストリビューターが決めるのでしょうか。あるいは、意外にも適当な感じに付けていたりする気がしないでもありません。。

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8-9-8ボックスの10本入り。こちらにもAGED HABANOSのステッカーが貼られています。8-9-8とはいうもののボックスの側面が8-9-8のように湾曲面であるというだけで普通の10本入り。3-4-3になっていても良かったのでは?と思ったりも。
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比較的若い番号です

性分として、リミターダやレヒオナルなどを手にしてしまうと、蓋を開けなくなる(確認で開くことはありますが)ということを自覚しており、あまり購入を考えることはありませんでしたが、手頃な価格だったので10年くらい置いてみようと思って購入しました。
購入してからしばらくで見かけなくなっています。
それでも探せば見つからないわけではありません。ちなみにボックスでレヒオナルは初めての購入でした。

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これが届いた時は、左上に円形の見慣れないステッカーが貼られていて、不思議に思ったものです。色合い的にリミターダの色です。
振られた番号は 0717/3500 。
こういった数字を見ると無性にゴロを合わせたくなりますが、今回は「お〜、無いな」でしょうか。

紙箱にもボックスにも違和感もなく、ボックスも意外と蓋の閉じ具合が良さげです。何より木材の美観的良さが引き立っています。

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いつものパーチメント。現行は2012年から右角にD.O.P.が斜め掛けされたもので、2011年はまだリーフが入っていた頃のものです

蓋を開くと、シーダー・シートの奥からパーチメントが現れ、ふくよかな女神の降臨です。
久しぶりに蓋を開きましたが、香りは衰えず、です。少し触ると指先にも香りが移っていました。

いつもは確認だけで、あまり空気に触れさせたくないのでサッと済ませますが、今日は写真を撮ってみました。
到着時や確認の時に写真を撮っておくと、最後に開いた時との違いが分かって便利かなと思って実践していたのですが、今もところ大きな変化という経験はなく、むしろ前回と様子が同じということを確認して安心するための材料となっています。

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一回り大きいレヒオナルのパーチメント

いろいろな場所でレビューを読んでいると、好き嫌いの幅が広いようで、「らしくない」と良く目にします。リング・ゲージに関係があるのでしょうか。果たして自分にとってはどっちだろうかと思うと楽しみです。
このNo.1のレビュー自体少ないのですが、このAGEDのバンドを付けた画像などを目にしなかったので、何だろうと再び興味が湧いたので、以前より少し真剣に検索してみました。

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まずは手元にある説明書きから
最初はAGED HABANOSというパーチメントやバンドは気にしていなかったのでパーチメントと一緒に入っていたAGED HABANOSの説明を読んで、趣向を理解した程度でした。

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AGED HABANOSの説明、ツヤのある厚紙です

改めて読んでみます、、、

エイジド・ハバノスについて
エイジド・ハバノスはクバシガー・ベネルクスの
貯蔵庫で理想的な安定した室温、湿度にて
管理を行ったものです。
適切なエイジングは苦味を軽減させ、
製造から日が浅いハバナ・シガーの荒削りな
エッジをまろやかにします。
長期にわたるエイジングは
ブレンドにより異なる味わいをもたらし、
よりバランスのとれたアロマを
もたらすこととなります。
なお、エイジングの適切な期間については
それぞれのシガーごとに異なり、
個人の好みやタンニンの質によって左右されます。

といったところでしょうか。
オンライン上で見つけた説明では、、、

ハバノスがオフィシャルでアネハドスを
手がける以前
(ハバノスのAGEDシリーズ・2014年からスタート) 、
ディストリビューターの
CUBACIGAR BENELUX
(Belgium, Netherland & Luxembourg)
が出した企画でAGEDシリーズと呼ばれている。
これまでは数ブランドのうち、若干種のヴィトラで
リリースされた

とのことでした。

ハバノスのウェブサイトのエイジングについてのページではイギリスのディストリビューターによってエイジングされた葉巻とそのバンドの画像が掲載されていました。

数える程度もなかった画像ではパルタガスのセリーDやボリバルのファブロソス(2009)にこのリングが巻かれていました(年度は異なります)。

あまり情報が見当たらないので、どのような扱いなのかがわかりません。

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AGED・2011・HABANOSと表記されたリングが追加されています。

価値のあるものに、さらに価値をのせ、完成度を高めてゆく。どんな職にでも通じることだと思いますが、簡単そうでとても難しいことですね。今日はこのシガーを見ていて、このようなアイデアが通り過ぎて行きました。

自分の消化ペースと5年ほどのエイジング期間、製造年を計算しながら、いつも最低4年は経っているシガーを手に取れるようなサイクルを作ろうと考えています。欲しいボックスが、いつどのような額面で出るのかわからないので、副産物的に貯金が上手になったかもしれません。

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惜しみなくつぎ込みたくなりますが、、いかんせん「ない袖」は振れませんので、限られたお小遣いでのやりくりもオーダー時の悩みや焦りを味わえていいものかもしれないと思い込むように意識しています(笑)。

私事になりますが、この2011年の年に私の人生では大きな節目を迎えました。
比較的最近なので、何か記念になる2011年のボックスを探せば見つかるかもしれない!
とオンラインでいろいろ見て回っていたのですが、時間ばかりが経ってしまうだけでした。

そのような中でふと、手元を見ると、あるではないですか!
この2011のステッカーのおかげで、希望していた年のボックスを持っていたんだと思い出して、急に中を見たくなりました。
その上、月は私の誕生月で、ボックスコードには何となく自分の名前の一部が盛り込まれていました。

付加価値の付いたものへ付加価値を重ねられたうえ、思い入れで覆ってしまいました。。。
なおさら開けられそうにないです。

遠い将来、このNo.1がヴィンテージになりそうな頃には、2011に迎えた節目に匹敵する事が起きると思うので、その時まではこのままにして、気長に付き合って行きたいものですね。

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