リネア1935の本質

先日、友人とモンテクリストのリネア1935「レイェンダ」をテイスティングしました。

montecristo

先日と言っても2週間が経ちますが、まとまった時間がなくブログにすることが出来ませんでした。

夏日の炎天下の中でしたが店内は過ごしやすく、昼食の時間帯を避けて午後の時間にしたのでゆっくりと気兼ねなく楽しめました。

世間話をしつつ、ボックスからレイェンダを取り出し、持った感触や香りを味わい、印象を話し合うことも楽しいものでした。

一人でじっくりと楽しむのも良いですが、やはり会話があると一味違います。

ラッパーから感じ取れる香りは熟したシガー・リーフの香りそのものでアンモニアの様子は全くありませんでした。リング・ゲージが55で、手に取るとその太さは存在感のあるものです。

しばらく感想を話し合ってから、カットです。

montecristo

フットから見える葉の密度とシガーの硬さや弾力からはきっちりと巻かれているようでしたが、ドローが軽く、抵抗無く空気が流れることには感心させられました。

フットのリングを外し、火を灯します。それぞれのシガーから煙が立ち上り、幾度か煙を含むとお互いに感動の言葉が出ていました。

スタートのみずみずしさは別格で、仄かな甘さが上品に纏まっており、とてもピュアな味わいです。

IMG_7788

もちろん長さがあるので、円やかな煙なのですが、味には芯が通っていて、尚且つエッジが立っていません。優しい甘みを楽しんでいると、徐々に花の香りが感じられました。スタートの終盤では花の香りと甘みが一体となって、なんとも言えない幸せに包まれます。何かに例えるとクアバの甘みが近いかもしれませんが、もっと洗練されています。

ボディではスパイシーさが現れて、甘みにコクが感じられるように。ボディの中盤でも雑味は全く感じられず、質感は高いと感じました。

そしてフィニッシュへ。この変わり目は、それまでと味わいがガラッと変化し、上質なタバコ感が前面に押し出されてきます。ジワリとスパイシーさが加味されて、パワフルな刺激とシガーらしい味わいが止まることなく高ぶります。

montecristo

スタートからフィニッシュまで約2時間でしたが、時間が経つことを感じさせないほど変化に富んでおり、非常に質の高い煙を楽しむことが出来ました。

感想を一言で言い表すと、「モンテクリストではない」の一言に尽きます。このシガーにリングが巻かれていなければモンテクリストとは思いもしないのではないでしょうか。それぐらい別物で、上質なシガーでした。

montecristo

2017年にリリースということですが、なぜ1935なのか。アニバーサリーでもなく、1935の意味合いが解らなかったのですが、フィニッシュを迎えて、意図がわかったような気がします。

事前情報としてはモンテクリスト史上、最もストロングなブレンドということしか公表されておらず、それ以外には何も解らなかったのですが、味にヒントがありました。

フィニッシュへ近づくにつれて、どこかで味わったことがあると気づき、それが何だったのか思い出そうとしているとレイェンダを終える間際にようやく思い出しました。

2011年と2015年にイタリア市場のレヒオナルでリリースされたラ・エスセプシオンの味わいに近いものだったのです。

ラ・エスセプシオンは1850年代から1989年まで存在していたブランドで、イタリアのディストリビューター「デアデマS.P.A.」が当時のブレンドを再現し、2011年と2015年にレヒオナルで復刻しました。その味わいはストロングで、シガー感たっぷりのものでしたが、レイェンダのフィニッシュがとても似ていました。デアデマによると、当時はストロングなブレンドが流行していたとのことです。

la-escepcion-selectos-finos-jpg
2011 / セレクトス・フィノス
la-escepcion-don-jose-jpg
2015 / ドン・ホセ

la-escepcion-don-jose-jpg-2

 

montecristo

1935年はモンテクリストの設立年ですが、この新しいラインは「その当時の味わい」を表現しているのかもしれませんね。

最後になりますが、とにかく良い葉巻でした。もう全てが理想的で、むしろ理想を超えています。手に入れられれば、躊躇わず買い増ししたい葉巻です!

リネア1935の本質” への4件のフィードバック

  1. はじめまして。いつも楽しく拝見しています。
    レイェンダ良いですね!読んでて涎が出て来ました。
    いつか吸ってみたいです。以前紹介されていたハンブルクの
    お店で購入してみました。折角のクーポンコードを入れ忘れてしまいましたが 笑 悔しいのでもう一度買い物するか悩み中
    です。

    いいね: 1人

    1. shukisuikoさま

      はじめまして!この度はコメントありがとうございます!
      また、いつもご覧くださりとても感謝しております。

      レイェンダは期待以上の葉巻です。事前知識がなかったので期待のしようがありませんでしたが、驚かされました。
      フルボディなので、きっとエイジングにも応えてくれそうな印象です。これから市場に出回ることを期待していますので、shukisuikoさまも機会がありましたら是非お試しください。

      ハンブルグの記事も拝読くださりありがとうございます。
      私も7月5日にD4を注文しているのですが、まだ到着していない状況です。。
      簡易包装で届くものの葉巻の状態はとても良いので心配はないのですが、難点は発送業務がとても遅いことだと感じます。
      LCDHにしてはやや価格が抑えられているのでメリットはありますが、到着が遅いようなら催促メールを何度か出してみてください。

      1ヶ月の間をあけて注文した際は伝票番号が150程増えていたので、受注数はそれなりのように感じます。ただクリストフさんお一人で発送しているようなので、遅れが生じるのは仕方のないことかもしれません。。。それさえなければ言う事なしですが。。

      何かお役に立てそうな時には、ぜひお知らせください。お手伝いできることはご協力させていただきます!

      葉巻で繋がりを持つことができた事に感謝しつつ。
      今後とも、どうぞよろしくお願いします!

      いいね

      1. ハンブルグの追加情報ありがとうございます。
        私は8月14日に、コイーバのコロナスエスペシャルと灰皿を3個ほど注文しました。
        時間がかかるのを教えて頂いたので、気長に待ちたいと思います。

        こちらこそ宜しくお願いします!

        いいね: 1人

      2. shukisuikosさま

        コメントありがとうございます!
        灰皿、良いですね。
        私もLCDHデザインの1本用の灰皿が気になっていました。灰皿を3個と言うことはモンテクリストとコイーバでしょうか?
        羨ましいです!

        今日、夏休み明けでクリストフさんから連絡がありましたので、(shukisuikoさま、そして私のを)出来るだけ早く発送してもらえるようメールいたしました。
        何かわかりましたらコメント欄に記載いたしますので、よろしくお願いします!!

        いいね: 1人

コメントを残す