私事ですが、第二子が誕生しました。
念願だったこともあり、とても嬉しい春の出来事です。非常に低体重で誕生したので乳児はまだまだ入院で帰宅は随分と先ですが、今年は自分の人生の節目として色々と重なっているので記念品としてライターを新調しました(清水の舞台から飛び降りました)。
本当はトリニダッドのフンダドレスを一箱購入して、第二子の誕生日ごとに1本づつ24歳まで見守りたいなとも思いましたが、その後は記憶にしか残らないのでずっと形に残るものをという次第です。第一子の時もボックス購入の機会を逃したのでやはり「形」として残り続けるものが良いかと思いました。
子供の頃からゴールド・ライタンというアニメを見て育ったので、ライターは大好きです(笑)。鉄の塊という感じで重量感のあるものは特に好みで、元来好きなものでしたが、実はここ十数年間はずっとライターを物色していた状態だったのです。
それでも「これ」と言ったものがない状態でした。コリブリやプロメテウス、ランボルギーニ、ダンヒルからデュポンなどなど。。イニシアル・コストやランニング・コストを考えるとダンヒルやデュポンは候補外で検討していました。
過去にはカルティエを複数愛用していましたが、表面がとても綺麗なのでほんのちょっとした傷でも気になったり、「落とした時の落ち込み」は本当に酷いものでした。傷つき方にもよりますが、もう使いたくなくなるのですね。それでも毎日使うものですし、私にとって、ある意味では腕時計よりペンより頻繁に使用の機会があるわけです。
上述した落とした時の「落ち込み」を経験してからというもの、ずっと100円ライターやマッチが気楽で常用していたのですが、やはりライターへの執着は消えていませんでした。
そんな意味でカルティエにはもうこりごりですが(お品としてはとても良いですが、私の扱いが荒すぎます)、落とさないことやケースに収めておくことを前提で多少価格が張っても「また手に入れてもいいかな」と思えて来ていました。
その結果、上に挙げたコリブリやプロメテウスは気にいるものが見つからないままだったので、ランニング・コストは大したことがないので無視し、ダンヒルかデュポンと狙いを定めました。
ダンヒルは私にとって少し雰囲気が違うかなと感じてはいたので、デュポンなら選択肢も広いですしリミテッド(廉価版と豪華版のグレードがありますが、予算の都合もあり廉価版中心で)があるので探し甲斐があるかなと感じ、最終的にはデュポンに絞りました。
しかしリミテッドとなると価格も相当張りますし(大部分が予算オーバーです。。)、廉価版で考えていても、しっくりとくるものが見つからなかったのですが、ちょうど予算範囲内の廉価版リミテッドを最近発見し、候補を絞っていました。
第一候補、最近発表されたキューバ・リブレ
キューバ・リブレの廉価版です。いいですね〜。ほぼ、これに決めたい勢いでした。因みに上の写真は裏面で表面は次のようになっています。
シンプルでとても好みです。しかし、このキューバ・リブレ/豪華版の表面は次のようなものです。
価格差は4倍ほどで、豪華版にしてはシンプルですが凹凸が豪華です。この豪華版の存在を知ってしまうと廉価版に味気なさを感じてしまいました。ため息しかありません。。。
第二候補として予算範囲内のリミテッドで気になっていたのが”007″。
普通にカッコ良いです。しかも本体に空洞が。頭の中でイントロが流れて来ないでしょうか?
空洞も斬新ですが、この007にはギミックがついていて、底面に小さな蓋がついており、それを開けると紙片を丸めて忍ばせることができるようです。憎い演出ですね。ただカッコ良い限りですが、私自身が007にそこまで思い入れがないことが残念です。
第三候補はレオナルド・ダ・ヴィンチです。
芸術から軍事、そして医学や科学まで。私にとってその存在は尊敬と同時に憧れのレオナルド・ダ・ヴィンチによるウィトルウィウス的人体図がモチーフです。廉価版はパラジウムで豪華版はゴールド・プレート。
やはり豪華版の方がレオナルド・ダ・ヴィンチの時代感があり味わいがありますが、長年の使用を前提としても私には少し貫禄がありすぎます。廉価版はシンプルで、パッと見ただけではレオナルド・ダ・ヴィンチと分かりにくいですし、またデュポンにしては控えめな点が好印象です。
以上の候補の中から考えに考えた結果、まず007は外れ、キューバ・リブレは豪華版に手が届かなかった悲しい思いが顕れてしまったので外れることとなり、最終的にレオナルド・ダ・ヴィンチの廉価版に決定したわけです(豪華版は予算オーバーでしたし、、笑)。
悔いが残ったり、数十年使う気持ちがあるのかを含め、改めて日にちを置いて検討を重ねた上で、レオナルド・ダ・ヴィンチの廉価版に決定です。フンダドレス一箱と、何かもう一箱は買える額面でしたので一大決心です。。
このウィトルウィウス的人体図のモチーフは自分の仕事にも通づるものがあるので(医療などではありません)思い入れも倍増なので後悔はありません。
ということで出生した日にオーダーしたところ、偶然にも出生届を提出した日に手元に届きました。
ずっしりとしたほど良い感触で開梱が楽しみでした。
ウィトルウィウス的人体図が描かれたとされる1490年にちなみ、限定1490個でそのうちの0771番でした。パラジウムの輝きが眩しいです。
開閉音はやや低めの音色で、重厚感のある好みの音程でした。
炎もダブル・フレームで言うことなしです。シングルだったら銀座の店舗まで足を運ばなければと考えていたので助かりました。上の画像はダブルが分かるように火力を強めていますが、もちろん普段はもっと火力を落としています。。
改めて手にしてみると、後悔とは無縁で至高の味わいをもたらしてくれました。
いつになるかはまだ解りませんが、無事に娘が退院した日にはこのライターでBHK56に灯そうと決めています(笑)。
余談ですが、こういった小物を集めてみると意外とベクトルが一致していることに改めて実感するものですね。他人事のようですが、シルバーにブラックの組み合わせが好きなようです。。
時計はもう20年経っています。ペンは10年。このライターも40年ほどは愛用したいものですね。ただし、これからライター・ケースを購入する口実を考えなければなりません(笑)。