クリオロ

葉タバコのクリオロ
シガー・スモーカーにとってなじみ深いクリオロという言葉。

そうです。
葉タバコの種でキューバで栽培されている種ですね。ハバナ・シードとしても知られていますが具体的にはクリオロ98、ハバナ2000、その進化型のハバノ2006。
順に植物として病疫への耐性が強くなっています。

ドミニカ、ニカラグアの葉タバコでクリオロと指す場合はハバナ・シードに限らず、その産地の原産という意味があります。
栽培している国の数ほどクリオロはあり、その土壌の数だけ味わいがあるというわけですね。
これがよく解っていませんでした。

カカオのクリオロ
ふと久しぶりに美味しいチョコレートを食べたいなと思っていると、長らく口にしていなかったお店を思い出し、オンライン・ショップで注文したチョコレートがようやく届きました。
ベルギーのチョコ、Del Reyのサイトを見ると今年(2016)の3月からonline shopが始まったようですね。
今の土地に越してからというもの、銀座店へは長らく立ち寄っていなかったのですが、久しぶりに見るとロゴがクラシカルな感じから非常にポップな感じに変わっていました。
え?と思い調べると、どうやら2012年に若者への普及を目指してロゴを一新してマカロンもラインナップに加えたそうです。

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左が旧ロゴで右が新ロゴ (捨てずに持っていた箱で比較)

こうして比較してみると、新ロゴは都会的な雰囲気も感じられ垢抜けた印象はありますね。

6年ほど前に今の住まいに引越してから、最初の年にこそ何度か購入していましたが段々と都内へ行くのも億劫になり遠ざかっていました。近くに行っても時間の都合から「また次に」の繰り返しです。なのでオンライン・ショップはかなり便利になりそう。

そうこうしている間に新生していたのですね。
でも、私は新生前のクラシカルなロゴの方が好みだったりします。そして、もう若者ではないなとの実感も。。(笑)

上がるテンションを抑えながら選んでいると、以前はなかった板チョコ(タブレット)を見つけて、新鮮な気分でそれに決めました。

そして板チョコの種類を順番に見ていくとクリオロの文字が!
葉タバコのクリオロしか知りませんでしが、カカオにもクリオロという種類があるのですね。

チョコレートなどの原料のカカオには主に次の3種があるそうです。
◉クリオロ
産地:エクアドル、スリナム、マダガスカル、ベネズエラ
特徴:苦味が少なく豊かな香り、苦味が少なくまろやかな後味
◉フォラステロ
産地:西アフリカのアマゾン
特徴:比較的苦味と酸味があり、繊細さよりも力強さ
◉トリニタリオ
産地:トリニダード島
特徴:クリオロとフォラステロの交配であるが自然災害による偶然の産物、力強いカカオの後味

そしてごく僅かながら次のような種も。
◉カカオナショナル種
産地:エクアドルの森
特徴:独特な花のような芳香を放つ、良質な「アリバ・カカオ」と知られ生産率は0.5%未満

しかしクリオロは変化、病気に弱い性質があるためチョコレートの普及に伴っては栽培しやすいフォラステロが用いられており、今ではカカオ生産量の80%がこの種、フォラステロだそうです。

カカオのクリオロも葉タバコのクリオロと同様に繊細なんですね。
葉タバコのクリオロも病疫に弱いので品種改良からクリオロ98などが生まれています。
ところでクリオロってなんだろう?とふと思ってしまいました。

クリオロの意味
なんとなく調べると、クリオロとはスペイン語で「土着の」という意味がある事を知ったのがつい先日。
これにより葉タバコのクリオロについても、より理解できるようになりました。
英語だと”Native”の意で土着を表す。
葉タバコでは”Native Seed”、つまりそこにあれば、もうその種なんですね。

葉タバコでドミニカやニカラグアのクリオロはその国の原産を指すという事には、こういった意味があったんだなと納得。

 

そして届いたチョコレート
Del Reyの板チョコ。ワクワクします。
ツイスト ヴェネズエラ“という名の板チョコで、カカオ72%の私の好みの濃度。
何より区切り方が素敵です。

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素敵な区切りのタブレット。
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チョコの型押しは旧ロゴだと気付きました。やっぱりこのロゴも可愛いですよね。

今回はここの定番であるダイヤモンド・ショコラを目当てにしていたものの、この板チョコの説明に「ベネズエラ産クリオロ種を使用」との説明に魅力を感じたのでこの板チョコをトライ。
注文のチェックアウトを済ませてから、首を長くして待っていたのでした。
最短の配送日でも1週間後です。
製品は空輸していると聞いたことがありましたが、そのスケジュール的な関係でしょうか。
お急ぎ便をはじめ近年は短時間の到着に慣れてしまっていますが、1週間くらい待つと丁度良い「待ち遠しさ」を味わえますね。

 

意外と多いクリオロ
クリオロと聞いたり、読んだりすることがあっても意味を考えることはありませんでしたので、新鮮です。
「クリオロ 意味」で検索するとカカオについての文章が圧倒的に多いのでチョコ好きには常識なのかもしれません。
シガーを好きになっていなければ意識することはありませんでしたが、カカオをはじめ、これが意外にも色々身近だったのです。チョコ以外には、、、

スペイン語のクリオロはフレンス語でクレオール。
「宗主国生まれ」に対する「植民地生まれ」を意味する形容詞で歴史の授業でクレオールを覚えた記憶も。
私的にエキゾチックなニューオリンズ料理はクレオールで知られていますが、こんな意味があったのですね。
ケイジャンとは少し異なりますがガンボが大好きです。

といったように色々あるんですね。

「チョコはベルギー!覚えといてね!」

男性であれば、いえ男性でなくともチョコにまつわるエピソードはいくつもあるのではないでしょうか?
浮ついた話ではありませんが、ここで思い出したことを1つ。。
数年前、ベルギーの友人が日本観光に来た時、築地市場を観光して鍋の具材を購入した後、私家へ帰宅後に家族共々鍋をしていました。
もちろん、話題は美味しいものについてへと移ろいます。

「私ね、海外旅行にいってもチョコだけは食べないの!絶対に」
「え?太るから?そもそも好きじゃなかったりして?」と返すと
「違うちがうわよ!大好き!だから、どこに行ってもベルギーのチョコより美味しいものは無いからよ!日本の食べ物も美味しいし、異論はないわ。お米の食べ過ぎでお通じ悪くなったくらいだし。でもチョコが美味しいのはベルギー、覚えといてね!」

肉、魚の話題の中で突然のチョコアピールにウケましたが、日本でもDel ReyとかGodivaとか美味しいチョコは沢山食べられるよ!!食べてもらいたい!と瞬間的に思ったものの、それらのお店自体がベルギーのお店だったと思い出したことも。
これには友人も誇り高くしていてほっこりしました。

確かにベルギーチョコは美味しいですね。ベルギーといえばビールも非常に美味しいです。
お土産だったチョコも美味しかったですし、専門店以外のスーパーで売られているようなチョコも「あぁ、美味しい」と感じて裏を見ると原産国ベルギーだったりします。先ほどの友人も、専門店ではなくとも普通に美味しいと言っていたことも思い出します。
私は不自然な甘さがないところがいいですね。

蛇足ですが、それにしてもお米でお腹の調子が変わるとは?
お米の粘りは強すぎたみたいです。
「普段は何を食べてるの?主食は何?」と聞いたらベルギーでは揚げたポテトが主食だそうですね。
ソースの種類が豊富でポテトよりそれが美味しいとのことだったので機会があれば食べてみたいものです。

そんな感じでうっかり者の私の最近のうっかりは、、

今年の夏はスイスから友人が日本観光にくるので、「ウェルカム・シガーしようぜ!」となっているのですが、築地から銀座を観光して、その足でダヴィドフ行けば楽チンかも?と考えてしまった自分がチョコっと恨めしいものです(笑)。
ダヴィドフといえばジュネーブでしたね。それにシガーの海外通販でスイスの販売店はよく知られています。異国の中の本国も趣がありますが。。。せっかく異国に来ているわけですので。

残念だったのは、こういうトキのためにTOKIを買っておくべきだったと反省したトキでした。

今回はチョコをメインにシガーを

カカオの種類の一つ、トリニタリオ種から、そしてチョコのDel Reyというブランド名から連想して
トリニダッドのReyes(レイジェス)で。なんと安直でしょうか(笑)。
レイジェスのReyは「王」という意味でReyesは王の複数形。複数形の場合は王ならびに王女と意味する場合もあるみたいです。
また単にスペイン語圏でよく見受けられる人名のようでもあります。
名前に用いられるということに実感がなかったので、早速キューバの友人に尋ねると
「そうそう、そう言えばたまにある!苗字ね〜。英語だとKingっていう感じかな、よく分からないけど」
という返事が。

てっきり名前の方にKingと勝手に思い込んでいましたが苗字(姓)の方だったんですね。
それを聞いた途端、苗字にKingを持つ友人がアメリカにいた事を思い出し、王様とかは関係なく身近な名前なんだと、ようやく実感しました。
普段は苗字を意識しないので見落としていましたが。

苗字で王っていうのはあんまり考えなかったな、漢字だと王かぁと思っていると、そう言えば野球界に王さんがいて、中国でもワン(王)さんてよく聞くなぁと諸々が実感出来た瞬間です。
アメリカの友人は髪がブロンドなので人種を超えた名前でしょうか。

ともあれ、このレイジェスはトリニダッド・ブランドの中での「王」なのか?、それとも良くある苗字を名付けて愛称のようなものか?と想像するのも面白いですね。
これはファクトリー・ネームもレイジェスです。
おそらく単に『王』を意味しているとは思いますが。。
因みにチョコのDel Reyは創業者の名前と苗字それぞれからスペルの一部を取り出して『王様の』という意味を持たせるように組み合わせているようです。アナグラム的でいいですね。
気づかなかったことを気付かされ、物事が繋がる瞬間が面白かった1週間でした。

夕食にオーブンでじっくり脂を落としたロースト・ポークをいただいて、トリニダッド、チョコ、コーヒー(エチオピア)で家族と団欒。

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まっすぐに割りたかったのですが。。

チョコがシガーの棘をまろやかにして、コーヒーさがコクを際立たせてくれました。ニコチン酔いではなく、身体が浮くほどの陶酔感。チョコは口どけが良く、とても滑らか。そして癖のない甘みと仄かなビターさで期待通りです。

ゆっくりと楽しんでいると、手紙の整理をしていた家族が「エアメールが来てるよ〜」と手紙を持ってきてくれました。開けてみると。

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種!種!種!それぞれ250粒とのことです。

少し前に注文していた葉タバコ、クリオロの種がグッド・タイミングで届いたようです。なかなか届かなくて忘れていました。もしかして、この時を待って届けられた?かのようなタイミング(笑)

クリオロ98とハバナ2000。これについてはまたの機会に!

クリオロづくしでした。。

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